Le Travailleur Gallice – Roud Tip Collar Shirt.

Le Travailleur Gallice のシャツをご紹介します。

ガリスはフランスのワークウェアのブランドですが、シャツもやっています、そしてそのシャツが意外とフランスのドレスシャツの工場で縫われています、というところまで先のシーズンで説明したと思います。
今回はそこから発展しまして、、
その工場が基本はオーダーシャツを縫う工場であり、シャツのディテールならほとんど何でもこなせます、しかもオーダーシャツなのでBAKAみたいなロットは要りません、ということで、Fuzz 別注、『フランスのシャツ』 をつくっていただきました。

 

前回のシャツがとても好くて、ここがこうだったらもっといいというような話をしていたら、Fuzzさんの特注でつくれますけど、やりませんか?という展開になりました。
ディテールからシルエット、サイズ感、ファブリックまで、すべてわたくしの方で練りに練り、確認に確認を重ねまして、長い時間をかけて完成に至りました。

この話をいただいて、僕はこう考えました。
『Fuzz にフランス的シャツという柱を1本建ててしまおう』

 

既にあるシャツの2本の柱、アイビールーツの日本のシャツ SOUTIENCOL、ブリティッシュラバーのための本格派 James Mortimer、この2つのどちらともテイストの違うものでいて、かつ Fuzz の色に沿ったもの、となると、残されたのはフレンチテイストです。
なるべくフランスの薫りがして、でもそれが強すぎて普通に着られないということがないよう、というコンセプトで、こういったスタイルとなりました。ガリスのこの別注シャツ、続けることができればこのシリーズということなりますが、これをもってして、『おれたちのシャツ』 ということで、今後重要なポストに就いてもらいたいと考えている次第です。

 

選んだのはラウンドチップカラーです。前回はラウンドカラーでしたが、こちらの方が少し一般的に寄って、しかもフランス的なクラシックの薫りが強まります。

襟そのものはやや小さめで、高さは低め、フランスのシャツは伝統的に前下がりなのですが、このモデルもやや前下がりにできています。ここはフランスのドレスシャツメーカーの手によるもので、特に指定しないことでこうなります。
第一ボタンも留めて着ることができるよう、ネックは一般的なサイズより少し大きめにしています。

 

『フレンチフロント』 と呼ばれる前立てのない(裏前立て)仕様に、胸ポケットは無し。

余談ですが、欧米のドレスシャツには基本胸ポケットは付いていません。これはシャツが下着であったことが由来であり、ヨーロッパでは伝統を重んじるから、純血のヨーロッパのブランドはほとんどポケットを付けることがない、と言われています。
ボタンダウンカラーを開発して、胸ポケットを付けたのは、合理的なアメリカであり、アイビーの文脈から世界的に広がり、今では一般化して、ヨーロッパでも当たり前にはなっています。

カジュアルの世界で目くじらを立てることはありませんが、一応、テイストを大事にしたいということで、付けませんでした。カジュアルシャツでも胸ポケットを付けないことは特段珍しいことではありません。

 

カラーとカフの芯地は3段階あるなかの一番ソフトなものを選んでいますが、ドレスシャツメーカーということもあって、それでもそれなりに腰があります。(未洗いなのでより硬くは感じます)

背面はセンターのインプリーツにしました。ボックスプリーツが少し硬派なイメージとして、こちらは少しエレガントというイメージです。

 

それから、身頃に前後差がないのもこのシャツの特徴になっています。一般的には後身頃が少し長くなっているものが多いですが、このシャツはまったく同じ長さで揃っていますので、計測値以上に着ている本人は長く感じます。というか、長く感じてしまうので少し短くしたというのが本当です。

 

シルエットについては、少し思いきってゆったりさせて、タイトなフィットが主流になる時代の前時代的なクラシックなシルエットが出るような感じにしました。
ウエストの絞りも最低限で、タックインした時にたるみが出て、すっきりしたボトムと合わせた時にメリハリが効くようにという考え方です。襟や前立てのディテールよりも、実はこの点が一番このシャツの特徴になっているポイントかと思います。

 

僕がMを着ていますが、しっかり余裕があります。オーバーサイズとかということではなく、古くさい感じを狙っています。着てみたところ、完璧にイメージ通りで、メイカーの腕の確かさを感じました。

由来からディテールまで、長々と書きましたが、あとは言葉にできないような、なんとなくのフランス感を感じていただけたらと願うばかりです。フランスの職人の手によるものであるがゆえ、フランスの伝統的な癖のようなものが、薫りとかニュアンスというかたちで感じることができます。
もちろん、選んだ生地も全てヨーロッパのものですので、そこも含めて日本のシャツとひと味違った魅力を味わっていただけると思います。

ということで、以下、3種類、生地違いで仕様は全て同じです。プライスの違いは生地値の違いに由来します。

 

前回評判の好かったドット柄の生地がまだ残っていたので、アゲイン。
オールシーズンのミディアムウエイト。

フランスを連想するブルーに、ブラウン系色のドット。この色合わせも国産生地ではまず見ないような気がします。

 

Le Travailleur Gallice – Roud Tip Collar Shirt
col : Dk.Blue
size : S / M / L
price : 22,000 (税込)

オールシーズン、シャンブレー。
日本のカジュアルシーンですと、アメリカンワークを由来とする粗いシャンブレーを連想することも多いかと思いますが、こちらは細番手の糸によるドレス寄りの上品なシャンブレーです。
なんだかんだでコーディネイトで映える、合わせやすい、使いやすい、というところは共通の魅力ではあります。

 

Le Travailleur Gallice – Roud Tip Collar Shirt
col : Chambray
size : S / M / L
price : 22,000 (税込)

 

」」

ネイビーのチェック柄はブロードではなく、しなやかなツイル織り生地。こちらもウエイト感はオールシーズンのミディアムです。

 

ボトムにデニム、ジャケットにもネイビー、ネイビー1トーンコーディネイト、洒落ていると思います。フランスだったらブラウンのジャケットを羽織りそうな気もします。

 

Le Travailleur Gallice – Roud Tip Collar Shirt
col : Navy Check
size : S / M / L
price : 24,200 (税込)

 

長くなってしまい恐縮です。
お店としては、ずっとシャツの揃えは気にかけていますので、新しいジャンルで幅が広げられたのはすごく喜ばしいことです。
新しいお客さんも、『シャツを買いたくて、ここはシャツがたくさんありそうなので、、』 ということも多いですから、頑張っていきたいです。

ということで、いい出来映えです、是非お試しください!

 

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Fuzz
東京都新宿区新宿1-7-3
三栄ビル4F
13:00 – 21:00 (平日・土) / 13:00 – 20:00 (日・祝)
月曜定休

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3月4日(木) 14時 OPEN
3月7日(月) 定休日
3月14日(月) 定休日