Hackney Union Workhouse.

Hackney Union Workhouse より、新入荷、今季入荷分、全てご紹介します。
4モデルですが、どれも既に店頭で好評を博しており、魅力的な品々となっております。

まずは久しぶりにブランドの紹介文を再掲しましょう。オフィシャルリリースです。

● Hackney Union Workhouse
英国サフォック州にある、さびれ崩れかけた19世紀のスローターハウスからハックニー ユニオン ワークハウスというブランドが生まれました。
ヴィクトリア時代の街並みを思い浮かべながら、職人やミュージシャン達のカジュアルなスナップ写真に興味を持ち、当時の写真の中に見られる独特のジャケットや帽子などの服は手作りでしかも長持ちします。きちっときまる服なのに普段着感覚、古い物の中にある新しさ、ファブリックのコントラスト、織物の手触り、そして粋な着こなし。そのすべてが現れる様な服を作りたいと思いました。
ハックニー ユニオン ワークハウスは、時間と技術を尽くしたパターン製作にあります。工房に来るパタンナーは、ロンドンはサビルロウのハンズマンで長年修業したマスターパタンナーです。どのデザインがどの生地に適するか、古いものと新しいものをどのようにして組み合わせるか、製作のプロセスは一番活気のある楽しい時間です。

 

毎年好評の Fisherman Long Coat。
今季は上品なツイードファブリックで登場です。

 

ポルトガルの老舗ミルによるシェットランドウールを素材とするやわらかなツイード生地です。毛羽立ち感もほとんど無く、生地面がきれいに揃っていて非常に上品です。
シェットランドなのでとても軽いと言うことも大きな特徴でしょう。そのためか、だいたい裏なしの一枚地であるところ、今回はコットンの総裏地二重の仕様になっています。この裏地もどうしても凝ってしまって、イタリア製のいいものだそうで、確かに軽くて柔らかいです。

 

大きな特徴は、大ぶりでおもしろい付き方をしているフードです。ドルマンスリーブ気味で身幅はゆったり、けれどボディはさほどルーズではなく、案外すっきりしたシルエットです。

 

独創的なデザインですが、羽織ってみれば案外と奇抜ではなく、普通のスリムなボトムなどとも好相性です。奇をてらったものでなく、実際、普通に格好いいし、モノがいい、というコートです。
Workhouse 的クラシックアイテム、つまりブランドの代表的なプロダクトとして継続展開されているのですから、さもありなんでしょう。

 

Hackney Union Workhouse – Fisherman Long Coat
col : Khaki
size : S / M
price : 68,000 (+tax)

 

同じ生地でベスト。
ベストアイテムも Workhouse 的バランスで、ファンが多いです。

トラッドのベスト、アウトドアのベスト、ワークウェアのベスト、どれとも違うオリジナルなバランスで、ややルーズで着丈がしっかり。しっかりした着丈があると、アウターとして着ている時に落ち着いた風情でバランスが好く、そこが人気の秘密だと思います。
アメリカンアウトドアのようなガバッとした身幅ではなく、印象としてはシュッとした感じではある、しかしトラッドのベストのように、キュッとしたコンパクトで窮屈な感じはない、という感じ。

 

デザイン的にも独特の味付けが為され、総じて他にないベストになっていると思います。このブランドならでは、というオリジナリティがうまく発揮されているグッド・プロダクトです。

 

Hackney Union Workhouse – Classic Gillet
col : Khaki
size : S / M / L
price : 35,000 (+tax)

 

初めてのセレクトとなります、パンツアイテム。
デッドストックのウールファブリックを使ったもので、生地惚れです。

 

Workhouse のデザイナーさんは、常日頃からデッドストックを探し回っていることで有名で、度々魅力的なデッドストックファブリックによるアイテムがリリースされます。
今回のこの生地も年代等不明のようですが、味わいのある色合いがなんとなくヴィンテージを想起させ、何とも形容しがたい魅力を感じさせてくれます。

 

生地の種類としてはウール100のメルトンで、しっかり地厚の冬向け生地です。

2タックでゆったりのごく緩いテーパードライン、丈はジャストからやや短めという、シルエットもまたあまり他では見かけないようなバランスです。
けっこうなボリューム感があり、ファブリックの魅力と相まって、しっかりと存在感のあるパンツとなっています。

 

Hackney Union Workhouse – Top Boy Trouser
col : Mole
size : 32 / 34
price : 34,000 (+tax)

 

最後はコットンスカーフ。
コートとベストの裏地で使われているもので、イタリアンコットンのソフトな生地となります。
これを縦長に折りたたんで縫い合わせ、縫った側の端をカットしてほつれさせています。また、両端が斜行したフォルムとなっていて、そこも独特。

 

巻き方はアズユーライクですが、いずれにしてもスタイルにちょっとしたアクセント、ニュアンス、影、みたいなスパイスを利かせるためのアクセサリーだと思います。

 

Hackney Union Workhouse – Workhouse Scarf
col : Black
price : 6,000 (+tax)

 

New Arrivals.

BRENA の新作ジャケットが入荷しました。
今季新作モデルとなります DEAR はブルゾン型の冬ジャケットです。

 

ドッグイヤー型のカラーを採用したブルゾンジャケットということで、伝統的なスウィングトップブルゾンというルックスではありますが、きっちりと BRENA らしい独自のバランスで仕上げられています。

適度なゆったり感と丸みを与え、現代的なのか古典的なのかよく分からない、それがつまり BRENA らしいバランスです。それは格好良く細身ということでもないし、今っぽいルーズということでもない、という意味で、ちょうど中間くらい、悪い言い方をしてしまうと中途半端ですが、なんとなく味がある感じになるのがこのバランスです。
これは他のジャケットにも共通するポイントですが、支持する人はけっこう多いです。

そして何より目を惹くのがファブリック。
上質なメルトンかと思いきや、実はカシミヤ混のツイード生地です。充分な地厚があり、カシミヤのおかげでソフトで滑らか。野趣溢れるツイードではなく、しっとりと高級感を感じさせてくれるツイード生地となっています。

 

袖の付き方はスプリットラグラン(前身がセットインで後身がラグラン)、きれいに裏地が付いた総裏仕立て、袖口はシャツカフで上品に。
このジャケットも一人の職人が一着全てを縫い上げる丸縫いの方法でつくられています。

シャープな格好よさではなく、渋さと味のある格好よさ、という印象です。元々男っぽいジャケットなのかもしれませんが、質感や色味と相まって、落ち着きと優しさを感じさせてくれるような気がします。

 

BRENA – DEAR
col : Dk.Brown
size : 44 / 46 / 48
price : 39,000 (+tax)

 

Universal Jacket も新作入荷です。
前回同様カバーオールタイプ、Bakers Chore Jacket というモデルとなります。いちばんの定番 Bakers Jacket とほとんど同じかたち、デザインです。

 

大元はワークジャケットをルーツにするのかもしれませんが、しっかりファッショナブルに仕上げたモデルです。ワークジャケット的な気安さに適度なファッション性、スマートさを加えたような感じでしょうか。

生地はポルトガルのウール織物のメーカー Burel のメルトンです。腰のある中厚地で、厚すぎず、でもしっかり感のある冬向け生地です。裏無しの一重(ひとえ)のつくりとなっています。

 

スラリと上品に着こなせるカバーオール型ジャケットは、意外と僕が見わたしている日本のブランドのプロダクトでは少ないです。格好よく着こなせて、でもラペルドのジャケットよりカジュアルな雰囲気になりますので、実際着やすく、使いやすいのではないかと思います。

 

Universal Works – Bakers Chore Jacket *Burel Wool
col : Black
size : S / M / L
price : 38,000 (+tax)

 

冬物入荷もはじまって、いよいよお店としては一年を通じて最も商品が充実する時期になってきました。秋冬のトップシーズン、みなさんの元気な物色を期待しています!

 

CM – SANDERS “Cap Toe Chelsea Boots”.

かなりの年数履きこんだ私物となります、SANDERS のチェルシーブーツ。秋冬ごとに何年も履いていますが、これは飽きないです。

実際、細身のスマートなコーディネイトをされる層からも、ワイドめのパンツでカジュアルなコーディネイトをされる層からも、幅広い支持を得ていて、ここ数年は続けてご用意しています。

ここまで履きこむと、ちょっとラフな軍パンと合わせてもしっくりくるし、もはや怖いものは無いです。ドレス靴然としたチェルシーはスマート族のためだけのものかもしれませんが、ミリタリーコレクションという最終的な味付け、具体的にはポリッシュレザーでレーンステッチの入ったキャップトゥという部分なのですが、それがすごく利いています。

やはり秋冬ならではの楽しみ、革のブーツをたしなんでいただけたらと願う次第。シンプルな男らしい格好よさ、というものはコアとして大事にしていきたいものです。

 

SANDERS – Cap Toe Chelsea Boots
col : Black
size : 6 – 8
price : 52,000 (+tax)

 

P.H.Designs – Delta Hooded Jacket.

P.H.Designs のダウンジャケットが入荷しました。
今季も定番の Delta Hooded Jacket で、カラーはブラックにしました。もう少し後でご紹介しようと思っていましたが、いよいよお問い合わせが増えてきて、出動と相成りました。

 

●P. H.Designs
“Mountain Equipment” の創始者として、またフィルパワーの表示を初めて行ったダウン・マイスターとして有名なピーター・ハッチソンによるダウンジャケットをメインとしたイギリスのアウトドアウェアのブランドです。
著名な冒険家の北極点へのノンサポート歩行世界新記録樹立時のウエア、ギアを製作した経歴を持つピーター氏のダウンジャケットは、15人程のスタッフによって生産されている為、日本国内への供給量はごくわずかとなります。

 

ずごく、シンプルなデザインのダウンジャケットです、このモデルは。
非常にダウンらしいダウンで、モノの良さで勝負しているということでしょう、いい意味で余計なことをしていません。

それでも細かい気は利いていて、特徴的なディテールとしては、、
●フードが着脱可能である。
●フロント、ポケット共に止水ジップを仕様している。
●襟の内側、ポケット内がフリースになっている。
●寒気の進入を防ぐため、袖口は隠しリブになっている。

といったことが挙げられます。

 

生地は今回も別注として選ばせていただきました。単に特別なことをしたいということではなく、提示された今季の生地が薄地で柔らかいものでしたので、しっかりしたものに変更させていただきました。

ナイロン素材で、撥水性を発揮する高密のタフタ織りのものです。滑らかな表面で、光沢はマット、しなやかでしっかりした厚さのある上質なファブリックです。ブラックは質感が命です。落ち着いた光り方なのに高級感が感じられて、とてもいい生地だと思います。

これは純粋に好みの問題で、ここのところの PHデザインでは、薄地ソフト系の生地が続いていて、代理店さんの意向としてそういう流れというだけです。もちろん、PHデザインですので、この薄地ソフトも上質な生地ではあり、よりカジュアルなファッションに向いた生地であるはずです。
ですが Fuzz としてはできればしっかり系で高級感のあるものが好み。毎回言っていますが、実際にそれをするかどうかは別として、PHデザインのダウンは、ウールのスラックスや革靴と合わせてもしっくりくるというところを守りたいと思っていて、凛としたものを求めたいと考えています。

機能性やカジュアルスタイルでの映えを求めるのであれば、もっと相応しいアウトドア系ブランドのものがあると思いますので、(そうしようと思えば)シティでスマートに映える、というこの線は守りたいと思っているのです。毎度代理店さんにはわがままを言って申し訳ないとは思っているのですが。。

 

本来ならフィルパワーなどの話も駆使してパワープッシュをするべきなのかもしれませんが、そこは間違いないので、あえて触れません。どちらかというと、スペック重視というよりファッション重視という感覚で展開していますので、逆にもう少し本質的な部分での理解を求めたいと思ってしまっています。
でもそれが難しくて、イギリス製だからいい、というのも短絡的に過ぎるような気がするけれど、いやイギリス製だからいいというところはこれは大事なところだ、とか、その背景から、ほら、湧き上がってくるこのなんとなく感じる独特のほら、どうしてこんなにシンプルなのに何か格好いいのか、みたいなことが一番言いたいのですが、これはもう、感じ取る人は感じ取るし、興味ない人は興味ないと、そう言ってしまえば元も子もないのですが。。

ということで、今年もおすすめ、PHデザインのダウンジャケット。流行らない程度に、しかし継続していける程度で、いい人たちに愛されることを期待しています。

 

P.H.Designs – Delta Hooded Jacket
col : Black
size : S / M / L / XL
price : 88,000 (+tax)