No Title.

こんにちは、松崎です。
2020年春夏シーズンの新作入荷は佳境を迎え、前発注でご用意していた品々はほとんど入荷(残りあと1品番)している状況です。
あとは、さあ、どうぞ、です。

最後に、新作入荷ではありませんが、Montmorency の綿麻のパンツを改めてご紹介しておきたいと思います。『夏向け薄手のパンツ』 としておすすめできるアイテムとなっておりますので、これから蒸し暑くなり、さらにその後には夏本番が来ますので、是非ここでチェックを入れていただけたらと思います。

 

Montmorency は不肖わたくしが一から企画してつくり出します Fuzz オリジナルのブランドです。Fuzz だけで販売すると決めて、Fuzz だけの都合で好きなようにつくり、店頭に一緒に並んでいる良品たちと着合わせができるレベルでのクオリティで頑張ってつくっております。

どんなものであれ、つくるとなると最低限でもそれなりの数量が出来上がることとなります。Fuzz くらいの小さい規模のお店では、一度に3期分くらいの数になりますので、自然とじっくり販売していくこととなり、こうして根気よく何度も紹介していく必要があるのです。

はじめにそれなりの量を販売して、あとからセールにかけて回収するということは考えておらず、卸しとセールを考慮せずに純粋にコストから値付けをして、誠実に運営していこうという方針です。僕のなかでは、『きみたちは騙せない』 を合言葉として、むしろ馬鹿正直を武器として取り組んでいるしだいです。

 

さて、そのパンツです。
ミリタリーワークというようなニュアンスを下地として、微テーパードの中太シルエット、サイドアジャスターの付いたベルトレス仕様、そして素材は薄地の綿麻、一見シンプルですがけっこうしっかりした特徴があります。

リネン55、コットン45の混率で、パンツで天然素材のみの生地で、という観点では、ギリギリの薄さであると思っています。
真夏に穿くから薄くしたい、リネンで通気性を最大に高めたい、という希望がまずありますが、現実的に薄すぎると下着が透けてしまいます。リネン100にして透けを気にすると、どうしても厚地になっていきますから、コットンとリネンの混紡生地がベストだと判断しました。

生地の薄さを望むなら、やはり化繊の極細糸による度詰めの生地になり、天然素材では難しい薄さと軽さが手に入りますが、薄くても詰まっている分、通気性能では天然素材に劣る、ということになり、つまりは一長一短ということです。

細いとも太いとも言えない中途半端な太さ、そしてやや深めの股上という 『ちょい野暮シルエット』 がそのままニュアンスになる、と僕は思っていて、このニュアンスがずっと好きです。
サイドのアジャスターとフロントトップの2つのボタンがちょっとしたクセになって、いいバランスをつくっているように思います。

 

30インチ、31インチがウエストサイズの村田(や)さんの着用で、上のネイビーが3を、下のブラックが2を穿いています。

麻の素材感が感じられますし、シンプルにTシャツにサンダルとのコーディネイトでOKな雰囲気になっていると思います。
僕自身、丸々1シーズン活用し、今季も既にかなり穿いていますが、とても気に入っています。これを穿いて新宿を歩けば、『そのパンツ、どこのですか?』 と知らないオニイチャンに訊かれ、出版社の人からは 『スナップいいですか?』 と頼まれ、浮浪者をされている方々からは実に穿きたそうな視線を浴び、それはもう大変です。

イマドキスマートなイージーパンツもいいですが、ちょっとクラシックな路線の夏向けカジュアルイージーパンツとして、ひきつづきおすすめしたいと思います。

 

Montmorency – Classic Easy *Linen Cotton
col : Navy / Black
size : 2 / 3 / 4
price : 15,000 (+tax)

 

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6月に入って以降、ご来店のお客さんも徐々に増えてきて、お店としてはだいたい通常な雰囲気になってきたように思います。通販の方ではキャンペーンの甲斐あってか賑わいが続いており、数字だけを見れば心配は無い状態までたどり着くことができました。
ただ、数字だけをもってして、もう大丈夫、戻りましたよ、とは言えないのは確かでしょう。

4月、5月、6月と、緊急発動的に実施した通販のキャンペーンですが、一応この6月いっぱいで締めさせていただきます。
このような状況ゆえの特別なキャンペーンの最終段階として、最後、7月は店頭において、何かしらサービスを実施すべきと考え、ここ数日、ずっと頭を悩ませました、、

こちらもささやかな内容で恐縮なのですが、以下のような内容に決めました。

『シューズ、バッグを会計時に10%割引、2品以上で20%割引、対象外なし』

7月のキャンペーンということにしますので、後日きちんと掲げますが、実際は今日(26日)から実施しています。この週末に靴を買って、数日後にこの告知が出て、ということがあると、どうにも申し訳ない気がしてしまいますので。

 

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このような状況において、Fuzzではどういうことが結果として起こったかというと、(もちろん現段階での結果ですが)、明らかに靴とバッグが最も影響を受けました。
バッグを買っていただくのは、新年度が始まる前の3月が一番の時期です。シューズ、特に革靴というのは、9割以上が店頭におけるご購入です。

一定期間、通販中心態勢となった結果、バッグとシューズが例年よりも販売が滞り、逆にカットソー類、イージーパンツの類いは在宅ワークなどの影響によって、例年よりずいぶん早い段階から販売が進みました。

というような背景がありつつの、ささやかなキャンペーンです。お入用がある場合には、是非有効にご活用ください。
通販のキャンペーンは6月いっぱいということで、あと数日です。こちらも有効にご活用ください。

 

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店頭でお客さんとお話する機会が増えて、ちょくちょく言われるのが、先月に僕の素顔(?)の写真を載せたブログについて。
いろいろな感想を言ってもらいましたが、僕としては、ああ、伝わっていてくれた、と思いました。何がというものではありませんが、この人、本気やで、みたいなものが。それなりに茶化して書いたので伝わらなくても全然、と思っていましたがね。
たまにはそういうものを表に出してみる必要があるのかもしれません。そういう意味ではいい機会になった気がします。

いやあ、しかし、あの時は必死だったなぁ、、
3月に入ってから、おいおい、ちょっと待てよ、となって、4月と5月は本当に必死で、これまで経験したことのないような特殊な感覚で過ごしました。本能的に、止まらずに動いているべきだと思って、できる限り忙しくしていました。どうするべきか?と常に考えていたような気がします。
なんだかずいぶん経ったような気もするし、つい最近のようにも思えるし、時間的な感覚が少し変になっているようです。

 

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さて、今回も長くなりました。

梅雨まっさかりで、いよいよ不快指数も急上昇、夏の気配も濃くなってきましたので、涼しい服を物色してみてください。
キャンペーンについては、そういうことで、宜しくお願いいたします。

 

SAINT JAMES – PIRIAC.

SAINT JAMES ピリアック、ちょっと遅れてしまいましたが、今年も無事入荷しました。
カットソーアイテムとしても、前発注で用意していたものはこれで最終となります。

 

例年通り、基本的な商品説明を再掲します。

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クラシックなバスクシャツの厚めの生地とは異なり、ピリアックは普通のTシャツと同じ、薄手の生地のカットソーとなります。

トレードマークのボートネックと左腕部分のブランドラベル、半袖としてはほんの少し長い袖、といったところが特徴です。
シルエットは細からず、太からず、ほどよく普通です。

定番的なカラーリング、独特のフランスなカラーリング、どちらも SAINT JAMES らしいと言えますので、純粋にお好きな色を手にとっていただきたいと思います。

白地に紺のボーダーではつまらないかしら、という心配はまったく必要ないのがクラシックアイテムたる由縁。定番を堂々と着てしまうことで、かえってさまになり、そういうものだという説得力が滲み出すように思います。

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今季は無地攻めの、しかも渋めのラインナップとなっております。

 

並べてみると、何かベテラン揃いといった様相で、フレッシュさがやや足りない気もしないではないですが、実用重視で選びました。

それでも一つひとつきちんと見てください。毎度言っていますが、色そのものの好さを感じていただけると思います。ベージュなどは国産のものとフランスのものとの違いが出やすいですし、中間色の奥ゆかしさもまたしかり。

 

今季の分からサイズ展開を、T4、T5、T6 としています。

 

SAINT JAMES – PIRIAC
col : Many
size : T3 / T4 / T5 / T6
price : 6,800 (+tax)

 

Watches.

CASIO の夏のカジュアル腕時計シリーズ、久々によさそうなものを見つけました。
Tシャツ感覚でお手軽に、気取らず疲れない腕時計、という感じで夏時期に気軽に使っていただけると思います。

 

ウレタン製のスケルトンベルトが涼しげで、軽快な雰囲気。清潔感があって、ルックスとしての軽さがいいねという製品です。
日付、曜日表示に加え、アラーム、ストップウォッチといった CASIO デジタルウォッチ的基本性能を積んだ、内容的にはなんてことのないモデルではあります。ですが、このあえてのチープさを、気張らないちょっとした遊び感覚というアクセントにしてはいかがでしょう。

 

いつものごとく、海外流通の逆輸入ものですので、説明書は輸入代理店が用意した簡単なもの、専用ボックスなどは付属しませんので、予めご了解ください。

 

CASIO – Clear Alarm Chrono
col : Clear / Ocean / Black
price 3,900 (+tax)

 

さらに、CYMA の懐かしい面々が久々に集まりました。

既報となりますが、改めて。
もうずいぶん経ちますが、この CYMA のミリタリーウォッチのシリーズを管轄していたシーマ・ジャパンが倒産してしまいました。その際に、このシリーズのライセンスがしかるべき会社に移譲されないという事態となってしまい、すべての生産が止まってしまいました。

宙に浮いたライセンスがどこに行ったのか?この問題は現在でも解明されておらず、関連各社が獲得に躍起になっている、、というのは都市伝説です。

結局はひとまず終了という認識でいいようです。さまざまな場所に残っている在庫がポロポロと出てくる状況がなんとなく続いているようで、今回もまたディーラーさんの方から、少しまとまってきたので持って行きますという連絡が入ったしだいです。

 

覚えている人はいるかしら、ベゼルの付いたダイバータイプです。実際にあったデザインで、復刻生産されたものです。

 

CYMA – Military Diver’s Watch
col : Black / Blue
price : 21,000 (+tax)

 

こちらはちょくちょく入荷していました、ROYAL ARMY の大きい方のモデルです。現在はネイビーしか残っていないそうです。

CYMA – ROYAL ARMY
col : Navy
price : 19,000 (+tax)

 

革ベルトの ROYAL NAVY のブラック。これは開発段階で口出しをさせてもらった思い出深いモデルです。

CYMA – ROYAL NAVY
col : Black
price : 14,000 (+tax)

 

そして多色展開をしていた ROYAL ARMY の小さい方。残りはグリーンとブルーのみということです。

CYMA – ROYAL ARMY Small
col : Cream / Black / White / Green / Blue
price : 14,000 (+tax)

 

これらは新たに生産されることは無いので、基本的には完売したら終了ということになりますが、前述の通り、いろいろなところからポロポロと出てくるため、『また出ました』 ということはありえます。
『これで終わりですからお早めに!』 と言いたいところですが、数ヶ月後に 『再入荷しました!』 ということが起こりえるので言わないことにします。お店の信用問題にかかわりますからね。
どうやら本当に残りが最後だぞ、という状況になったら、レインボーブリッジをワインレッド色にしておきます。

 

SOUTIENCOL – Remake Polo.

続けて SOUTIENCOL のリメイクポロ半袖が届いています。
今回もリネンファブリックによる夏向けのお品です。

もったいつけているわけではなく、予定より生産が遅れてしまったことによって、上がりしだい順次ということで細切れの入荷となってしまいました。
これで今季の半袖モデルは全て出揃いました。最後にもう一型、リネンで長袖モデル(IVY LEAGUE)がこの後に入荷してくる予定です。

 

こちら、canclini のリネンのチェック柄生地。先だっては長袖で登場していましたが(好評につき完売)、半袖リメイクポロでも用意されていました。

鮮やかであり、涼しげでもある SOUTIENCOL らしい色柄です。

 

canclini の繊細なリネン生地は薄地で非常に上品です。通気も好く、ルックスとしても、実感としても、涼しく着ていただけると思います。

 

SOUTIENCOL – Remake Polo H *canclini Linen
col : Blue Check
size : 1 / 2 / 3
price : 18,800 (+tax)

 

こちらも生地としては既出のものとなります、通称 “オニオックス” と呼ばれる厚地リネンのファブリック。

 

太めの糸を度詰めでオックスフォード編みにしています。自然、それなりの厚みとウエイトとなり、ガシッとしっかりした質感に。洗いこんでガシガシでカジュアルに着て絵になるという、前述の canclini とは逆のテイストのファブリックとなっております。

 

生地の風合いを着こんでいって楽しめるような印象を受けます。SOUTIENCOL のアイテムとしては、やや新鮮に映るような気がしますし、同時に懐の深さを感じさせてくれます。

 

ブラックの方には白糸によるステッチが利かせてあり、これもまた新鮮なニュアンスでした。これまでの僕ですと、発注の際に、この糸を 『黒糸にしていただけません?』 とお願いしてしまうところなのですが、今回はなんとなく思いとどまりました。
なるほど、実際にしかるべき時期に届いてみると、ここはこうでよかったのだ、と感じます。なんとなく、ですが。

 

SOUTIENCOL – Remake Polo H *Oni Ox Linen
col : Natural / Black
size : 1 / 2 / 3
price : 18,800 (+tax)

 

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先日に、まだ朝方はさほど湿気も、、と話した途端、関東は梅雨入りし、地獄のジメジメモードに入りました。一年で屈指の嫌な時期に突入ですね。

先日の土曜日、仕事を終えて帰宅した後ですから、それなりに晩い時間帯です。居間のテレビで 『野ブタ。をプロデュース』 というドラマが流れていました。
おお、何年前のドラマだ、懐かしい。みなさんはご存知ですか?

当時、楽しみに観ていたわけでもなく、内容もまったく知らないのですが、僕がこのドラマを知っているのは、実は衣装協力をしているからなのです。
まだ古着がたくさん店頭に並んでいた時代のある日のこと。あるスタイリストさんから、『堀北真希さんが着る Barbour を探している』 という依頼を受けました。我々は 『ホンマかいな』 と言いながら貸し出しを了承。対価は無し、クレジット対応(お店の名前を表示してくれる)で、という条件でした。
その後、撮影が終わってジャケットを返却してもらい、オンエアを観ることもなく、ドラマ中で堀北さんが着ていることも、Fuzz の名前がクレジットされることも確認しないまま、時間は過ぎ去っていきました。当時はこういうようなことは時々あり、見もしないのはいつものこと。

それが十数年経ったある日の夜、思いがけずにそのドラマと再会しまして、しかもちょうどこの回が終わるタイミング。おお、そうだ、と思い、まだ寝ていなかった息子1を呼び寄せ、いいか、ちょっと見てろと。エンディングテーマが流れ、エンディングロールが流れ、キャストやスタッフの名前が流れていき、最後の 『衣装協力』 のところ。
『FUZZ』 の表示がありました。おお、本当にあの汚いジャケット(失礼!)使ったんだ、しかもクレジットの約束も守ってくれたんだ(守らないところもあり)、などと思いつつ、ふと見ると、息子1と妻が目を真ん丸にして驚いていました。
その後、妻が友達にそのことをさりげなく自慢(?)すると、あんたの旦那は何者だという話になったそう。この世界では尾ひれを付けて噂を広げなければいけないシステムですから、少なくとも亀梨君と僕が友達くらいのことにはなっているはずです。

まったくの不意打ちに、急に懐かしい気分が湧き上がりました。調べたら2005年だそうです。わたくしまだ20代。お店としては、7割くらいが古着、3割くらいが現行、という感じだったと思います。
古着はドラマや映画の衣装として貸し出すことがたまにありまして、大きい映画は予算があるので買い取っていくこともありましたが、買われてしまうとクレジットは無しということがほとんどでした。クレジットでお店の宣伝になるかと言われると、実質的な効果はゼロだと断言できます。なので、ドラマやバラエティなどのテレビ番組への貸し出しは渋々、ことによると断りましたが、映画の場合は文化的貢献と位置づけていましたので、うってかわって協力的でした。

とと、長くなりましたね。
聞くところによると、このドラマ、当時はなかなか評判がよろしかったようですよ。