James Lock – Muirfield.

James Lock の定番キャスケット、Muirfield が久しぶりに入荷しました。
今回は、British Millerain のオイルドコットン生地となります。

 

1676年創業、ロンドンの老舗帽子メーカー Lock & co. Hatters のブランド、James Lock。
数あるモデルの中から、Fuzz ではキャスケット型モデル Muirfeld を選び、定番として展開しています。

 

8枚接ぎのキャスケット型、ハンチングよりはしっかりボリュームが有り、キャスケットのカテゴリで見ると、やや控えめのボリューム、というのが Muirfield。
どんなスタイルにも合わせやすいという理由で Fuzz では定番として長年扱っていますが、相性が合って、生地違いや色違いでいくつも所有している人も少なくありません。

今回は初めてワックスコットンをピックアップしてみました。
今時、British Millerain の生地は高騰がすごくて、なかなか各ブランドが使えなくなっているのですが、さすがイギリスのメーカーだけあります。おそらくストックしていたのでしょう。

裏地はアセテート素材のサテン生地。しっかり高級感があります。

 

適度なボリューム感で、かぶってみると案外浅いです。
これをがっちり目深にかぶったり、ツバを上げて浅めにかぶったり、少し斜めにかしげてかぶったり、自分なりにしっくりくるスタイルを探してください。

ヨーロッパの古い映画を見ると、キャスケットはスーツをかっちり着た大人から、カジュアルな服装の若者、汚い格好をした少年まで、あらゆるジャンルの人々がかぶっています。
ロンドンの老舗帽子店のブランドであるため、なんとなく構えてしまうかもしれませんが、まったくそんな必要は無く、合うかなと思ったら気軽にかぶってしまって問題なしです。
もちろん、生地によっていろいろと印象や使い方が変わりますので、自分にとって使いやすい素材、色柄を見つけていただけたらと思います。今回のワックスコットン・ブラックは、イギリス色が強いものの、けっこう間口は広いと思うのですが、いかがでしょうか。

 

James Lock – Muirfield *British Millerain Oiled Cotton
col : Black
size : 58 / 59 / 60
price : 20,900 in tax

 


 

ここからは余談です。
舞台裏の話なので内緒にしてください。

James Lock のうっかり者、ジャックの手違いにより、今回分の生産が大幅に遅れてしまい、実は本来昨年の秋冬に届くべきだったのですが、今季の商材となりました。
このワックスコットンと、ウール素材で数型(10月頃にご紹介します)、22年秋冬分として発注していたのですが、今年の春になって受け取ってくれとジャックの後任デイジーから連絡が入り、もうすぐ夏だから勘弁してくれと僕は言い、軽くディスカウントするから出荷させてくれとデイジーが言い、どれほどディスカウントするのかと僕が言い、、

という交渉の末、今回は値上がりはしているものの、本来付くべきプライスよりは抑えることができています。イギリス国内生産がどうしても高くついてしまうようで、今回分から生産をベルギーの工場に移していますが、それでも大元のプライス(卸値)は着々と上昇が続いていて、追い打ちの送料高とポンド高が加わり、なかなか状況はハードです。
今回は不幸中の幸いがありましたが、次回発注できるのかどうかは、かなりあやしいです。ただ、もしジャックがいなくなってデイジーが後任にならなければ、おそらく今回の商品は届かなかったと思います。そう考えると、まだブランドとの縁があるのではないかと思え、やっぱり継続していきたいなと思うのですが、さてどうなることやら。

それにしても、あのうっかり八兵衛、本当にちゃらんぽらんで、メールの返答は遅く、都合が悪いと返信そのものが来ないという、今時珍しい人物です。まだ会社には居て担当が替わっただけなのか、それとも辞めたのかは分かりませんが、本当に勘弁してほしいです。

 

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9月18日(月) 定休日

No Title.

新作のスカイツリーが入荷しました。

じゃなかった、この間のお休みの日にスカイツリーに行ってきたというどうでもいい話でした。
そのうち行こうと思っていながら、10年くらい経ったでしょうか。

 

行ったら行ったで、思っていた以上に楽しめてしまいました。あれが新宿ビル群だ、あれが東京ドームだ、あれが上野公園だ、などとやっているうちに、けっこう時間が経ってしまうものです。
やっぱり暑かったですから、展望台の室内が涼しいからという理由で長く居たという気もしないではないですが、、

 

男というのは往々にして地理と歴史が好きなもの。縦軸の歴史と横軸の地理。何かのきっかけで触れると、存外に夢中になってしまうようです。
定点観測地として、10年後にまた来て見渡してみたいなと思いました。

 

ガラス床は人気スポット。
ちゃんと見るとやっぱり怖いです。

 

併設の東京ソラマチで昆虫展がやっていまして、これがスカイツリーに行った半分の理由でした。夏休み企画で毎年やっていると思うのですが、昆虫好きの息子2(小5)としては念願叶ったということで。催しとしては小規模ではあるものの、ふれあいコーナーではカブトムシとノコギリクワガタがたくさん居て、けっこうな満足感が得られました。わたくしも子ども達の味方として、ひっくり返った方々を木に戻し(何故かけっこういる)、天井の金網に登っていってしまった盛んな方々を低い位置に移動し、ケンカを仲裁し(ケンカをさせてはいけない公式ルール有)、忙しく働いたことでの充実感を得られました。

 


 

そんなことより、言いたかったのは、DC White のジャケット が再入荷しましたということでした。
一瞬ですが完売状態になったので一応ご報告しておきます。すぐにメーカーさんに連絡して、手配できました。

やはり思った通り、アイビーの文脈というよりは、みなさんフリースタイルジャケットという解釈でご購入されているように見えます。なんとなく DC White ぽくないような気がして不安でしたが、やっぱりこの面白さは刺さる人には刺さるということで、買っていただいた方々、てんでバラバラなスタイル層なのも面白いです。

 


 

つい先日の Montmorency のシャツも、すぐに反応してくださった方々が居て、本当に嬉しい限りです。やっぱりみんなシャツ好きだなぁ、と思いました。
正味な話ですが、プライス設定での計算上、もう一回同じ型で同じボリュームでつくらなくてはならないので、少ししたらまた生地を集めて企画をはじめる予定です。

インポート商品の値上がりがなかなか治まりませんので、Montmorency でもなんとか穴を埋めていければという思いもあり、これからモノづくりの方もさらに頑張っていきたいと思っています。是非ご期待ください。

 

以上、とりとめのない話で恐縮ですが、再入荷の情報と軽いムダ話でした。
明日月曜は定休日です。

 

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Montmorency – Regular Shirt.

Montmorency のニュープロダクト、完成しました。
久しぶりの新型シャツとなります!

 

Montmorency をご存知ない方も多いと思いますので、ブランドプロフィールから。
つまるところ、Fuzz のブランドでございます。

●Montmorency
2017年春スタート、東京・新宿 Fuzz を拠点とするブランドです。Fuzz の店頭から自然と浮かび上がってくるイメージをさまざまな手法でかたちにし、Fuzz のお客さまにお届けすることを命題とします。
店頭に並ぶ名だたるブランドに敬意を表しつつ、それらと並びたつ確固たるクオリティ・デザイン性を備えることを義務とし、真摯なものづくりに励みます。 ブランド名はあるイギリスの小説に登場する犬の名前です。深い意味よりも、この犬のように自由に、そして愉快に、品々と人々と向き合っていくことを大切にしていきます。

 

オリジナルプロダクトの基本は、お店のラインナップに必要と思われるアイテムが、各ブランドさんからリリースされなかった場合に発動すべし、というもの。今回は、Fuzzのアイテム群の中では充実しているはずのシャツですが、より充実させたいという思いが強いため、隙間がよく見えてしまって我慢ができず、という経緯です。

具体的には、ジャストサイズのきちんとしたシャツと、トレンド感のあるルーズシルエットのシャツ、この中間です。これまで実は Gallice のシャツがこの部分を担っていたのですが、値上がりがすごいのと、選べる生地がアップデートされないという理由で、継続が難しくなってしまい、また Gallice のシャツはフレンチ・クラシックを強めに残してつくるため、どちらかというと、ややクセ系であるということもあり、もっとフラットなカジュアルシャツで、いいくらいのサイズ感のシャツが欲しい、というところがスタート地点でした。

 

イメージとしては、ドレスシャツベースのジャストサイズシャツより、はっきりゆったりしたリラックスフィットであり、しかしイマドキ感の強い肩を落としたオーバーサイズまではいかず。ジャストサイズのアウターやカーディガンなどがもたつかずに羽織れる前提の、ルーズだけどギリギリでジャストサイズシャツと言えるもの。これを、クラシックシャツをベースとしながらも、カジュアル感のある雰囲気で、そして何よりコーディネイトで実用性が高いデザインとディテールで、という感じで作成しました。

 

考え方として、やはりシャツはクラシックが核にあった方が安心します。それをラフに着るにせよ、シャツというアイテムそのものが品のあるものでなくてはならないと思います。
そのため、Montmorency のシャツは、必ずドレスシャツを縫っているシャツ屋さんに縫製をお願いしています。カジュアルウェア全般何でも縫えるという縫製工場もシャツは縫えますが、やはり仕上がりの凛とした雰囲気の部分で違いが出ますので、ここは一つ大きなポイントにしています。

Montmorency は、私服で働くみなさんの味方になりたい、ということも強く意識しており、プライスの部分もしっかり高い意識を持っているのですが、シャツ屋さんにお願いすると、なかなかコストが抑えきれず、クオリティとプライスのバランスの部分で苦慮することになります。とりわけ今回は久しぶりのシャツだったので、工賃と生地値の高騰に驚かされました。国内メーカーさんの嘆きは実際、本当にそうなんだなと、身を持って知った次第です。

ということで、また前置きが長くなりました。
プロダクトの説明に移りましょう。

 

Outline
リラックスフィットのレギュラーカラーシャツ。
セミワイドのリラックス感のあるレギュラーカラー、ややゆったりしたフィットのレギュラーシルエット、ステッチ入りの裏前立てが特徴です。
クラシックなシャツをベースにすることで、オーセンティックなシャツとしての雰囲気を持たせつつ、やわらかな印象の襟、ゆったり感のあるシルエットにより、カジュアルなテイストで仕上げています。
タックイン・タックアウト、インナー・アウター、コーディネイトでの実用性を考慮しつつ、リラックスして着られるバランスのベーシックシャツと言えます。

 

少しワイドなレギュラーカラーは、最初に決めたポイントでした。柔らかな雰囲気ですが、『シャツの格好よさ』 が失われないよう、後襟の高さは確保しています。

 

前立ては、ステッチを入れた裏前立て。このディテールは少し珍しいと思いますが、さっぱりしているけど、し過ぎず、というちょうどいい感じだと僕は思っていて、お気に入りのディテールです。

 

リラックスシャツということで、腕まくりもしやすいよう、5センチのショートカフにしました。

 

後側は、個人的好みでセンターインプリーツ。
袖山の高さやアームホールの大きさは、だいたい普通です。胴回りのバランスに合わせてはいますが、アームはルーズな印象にならないようにしています。

 

ウエストの絞りは最低限(1センチ)で、ほとんどストンに近い感じ。ある程度太めのパンツと合わせても大丈夫ですし、タックインした時のちょっとしたブラウジング(ふくらみ)もクラシックな風情でよろしいかなという考え方です。

 

ということで、4種類の生地でつくりました。同生地の色違いではなく、生地そのものがすべて違います。
まずダークトーンのチェック柄は、唯一のツイル生地。

 

濃いめのトーンなので厚地かなと思いますが、生地はさほど厚くなく、けっこう軽めです。秋口の早い時期から単体で着れると思いますし、ジャケットやカーディガンとの着合わせもクールな雰囲気になるはずです。

 

Montmorency – Regular Shirt
col : Brown Check
size : 2 / 3 / 4
price : 19,250 in tax

 

平織りストライプ、こちらはけっこうがっちりしています。生成というかアイボリーというか、薄いベージュ系の地に、ブラウンのストライプ。配色の妙なのか、ストライプはパープルのようにも見えます。

 

なんとなくヨーロッパ古着を彷彿とさせるような、クラシックだけど自由なヴィンテージ、といった印象です。デニムから軍パンから、いろいろと合わせやすそうです。

 

Montmorency – Regular Shirt
col : Brown Stripe
size : 2 / 3 / 4
price : 19,250 in tax

 

ブルーとブラウンのミニチェック、こちらもけっこうしっかりめの平織りコットン生地。やはりクラシック系なんだけど堅苦しくないという印象で、コーディネイトがいろいろ想像できるユーティリティな色柄です。

 

ベージュのチノからオリーブの軍パン、グレーのスラックス、デニム、ネイビーやベージュのジャケット、、、なかなか興奮するチェック柄です。

 

Montmorency – Regular Shirt
col : Blue Brown Check
size : 2 / 3 / 4
price : 19,250 in tax

 

オフホワイトの地に、ネイビーとブラウンのストライプ。これもなんだかヨーロッパの古いドレスシャツでよく見かけるような雰囲気です。

 

ややしっかりめのポプリン系で、ハリ感があっていい生地です。軽くドレスっぽい感じがするのが、かえってラフなカジュアルづかいで映える気がします。

 

Montmorency – Regular Shirt
col : Navy Brown Stripe
size : 2 / 3 / 4
price : 19,250 in tax

 

ということで、言いたいことを全て言ったので、ずいぶん長くなりました。かなりの労力をかけてゼロからつくったので、どうしても長くなってしまいます。
コンパクトに着たい人には、前回作成した Basic Shirt の方がおすすめなので、よろしければチェックしてみてください。

いよいよ9月に入ったので、秋シーズン本格化です。
実際まだ暑いですが、9月に入ってしまえば、暑かろうが涼しかろうが、、という段階なので、頑張って盛り上げていきたいと思います。

2023年秋冬シーズンも楽しんでいきましょう!

 

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SAINT JAMES – OUESSANT.

SAINT JAMES の OUESSANT、新たに入荷しました。
新色、定番、再登場、いろいろです。

 

おなじみのFuzz公式説明文です。

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OUESSANT (ウェッソン)は、SAINT JAMES の定番バスクシャツです。
バスクシャツとは、漁師や海兵隊など海の上での仕事に従事する人々がある種のユニフォームとして古くから愛した伝統的なアイテムです。洗ってくたびれても味のある肉厚のコットン地、バスクシャツの象徴であるボートネックに、9分丈くらいの袖。大昔から今に至るまで、質感やかたちをほとんど変えずに多くの人々に愛用されています。

ファッションアイテムとしての楽しみも幅広く、用意された豊富なカラーバリエーションも手伝って、本当にさまざまな着こなしが、年齢性別を問わず、またスタイル層を問わずに楽しまれています。
自分の好きな色を、好きなように着る、そしてボロボロになっても着る、というのがウェッソンの正しい楽しみ方です。

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落ち着いたカラーのボーダー、浮ついたカラーの単色、久しぶりの Gris(杢グレー)、など、バランス好く6カラーが追加されました。

 

シックなスタイル、ナチュラルテイストなスタイル、ベーシックカジュアル、、
いろいろなイメージで、いろいろな着方が為されているクラシックアイテムです。難しく考えることなく、今の気分を大切にして自由に着ていただけたらと思います。

 

夏の終わり、であることは間違いないものの、なかなか秋の始まりにはならない。そんな季節の悲哀が詠われた和歌が古今和歌集におさめられています。

 

残暑かな 秋まだ遠し うえっそん
季節忘れて 色とたわむる
(紀貫之)

 

みなさんもご存知の有名な歌ですね。
平安時代の風流人は、全員、この時期にウェッソンを買い求めていたとか。

 

SAINT JAMES – OUESSANT
size : T4 / T5 / T6
col : various
price : 13,200 (+tax)

 

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