SOUTIENCOL – Slip On.

SOUTIENCOL のマスターピース、Slip On コートが今年も入荷しました。
いよいよ秋本番です!

 

今シーズンのカラー展開は、ベージュとネイビーということになりました。ベージュはここ数年使われてきたベージュの継続、ネイビーはこれまでいくつかの種類が使われてきましたが、最も定番的に使われてきた、濃い、暗いネイビーとなります。

昨年の玉虫カーキがネイビーに差し替わったということで、悲喜こもごもかと思います。
実際に、玉虫カーキを楽しみにしていた人もいらっしゃれば、ネイビーの復活を喜ぶ人もいらっしゃり、また、昨年ベージュとカーキを大迷いした人にとっては、ベージュの1択ができて助かったということもあるでしょう。
まあとにかく、いずれにしても間違いない2カラーとなっております。

 

恒例の Fuzz 公式の説明文です。

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SOUTIENCOL のマスターピースと呼ばれ長年展開されているステンカラーコート “Slip On”。

ファブリックはクラシックなOlmetex 社のイタリア製バーバリークロス(コットンギャバジン)。 しっかり目が詰まり、滑らかで強靭な生地となります。

Slip On が評価される大きなポイントでもあるラグランスリーブのナチュラルショルダーは、肩から袖にかけて自然な曲線を描き、肩の大きい、小さいを問わずに美しく見せます。ジャケットの上からのオーバーコートとして定義されていますので、アームホールは相応の大きさがございますが、この肩まわりの秀逸なパターンニングによって、ばたつかず、ジャケットを着ても、着ていない状態でも、美しいシルエットをつくり出してくれます。
スリーブは一枚袖のつくりで、これもこだわりのディテールとなりますが、シームを最低限にすることでより美しく見せるためのものです。

ファスナー留めのデタッチャブルのライナー、袖口のベルトの仕様、クラシックなAラインシルエット、などなど、すべてがクラシックな仕様でつくられており、流行に左右されずに、時代の変化にも揺るがない内容となっており、 20年前からパターンやディテールを変えずにつくりつづけられていることがこれを証明しています。

確かな品質、トラディショナルなディテール、そしてSOUTIENCOL の真骨頂でもあるベストバランスなシルエットと3拍子揃い、間違いなく長く愛用していただけるコートであると言えます。

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細かな仕様変更などは今年もありませんが、サイズ表記とライナーの柄が変わっています。
昨年、1、2、3、4、という表記でしたが、分かりにくいという声があったのか、もとに戻りました。
44、46、48、の3サイズ展開となります。

 

袖のベルトのアジャスターにフラップポケット。

 

今年のライナーの柄は、ブラックウォッチ。
やりました、間違いないですね。

 

ライナーは胴部のみのタイプで、ファスナーによる着脱仕様です。

 

内ポケット。

 

バックのアンブレラヨーク。

 

ボタン付きのスリット。

 

しっかりした襟腰が付いているのが大きな特徴です。襟に高さと立体感が出ることで、トラッドな風情が滲みます。

 

シルエットはややゆったりのAライン。タイトではなく、あえてルーズにしたというものでもなく、クラシックなフィットです。

 

おそらく、このシルエットは本当のクラシックと呼んでいいものだと思います。誰にとっても細すぎず、緩すぎず、着た人のほとんどがこれはスタンダードなフィット感だと感じられるという。
これは太宰治を読んで、読んだ人のほとんどが 『これは俺のことだ』 と思うのと同じで、古典と呼べるかどうかのものさしになるものだと思います。

シルエットをまったく変えることなく、タイトでなければ悪であるという時代を生き抜き、ルーズ全盛の時代も生き抜いてきたわけですから、トレンドとは一線を画して、安心して長く着られるという感覚が持てる、やはりこれは大きいと思います。

 

SOUTIENCOL – Slip On
col : Beige / Navy
size : 44 / 46 / 48
price : 129,800 (税込)

 


 

最後に、昨年にデザイナーの三浦さんが Slip On について語った文章を再掲しておきます。昨年も載せているので、覚えている人もおられると思います。読んでいない人は是非。

 

『Slip On コートについて』 by 三浦俊彦

素材も型紙もサイズも中の芯地に至るまで、25年前から何ら変わっていない。デザインした当初はベーシックなステンカラーコートの拘りノウハウをこの新型に落とし込んだ。「男のコート姿は後姿に色気がある」が持論で、特に裾が歩くたびに揺れることに粋を感じる。この部分の芯地が重要で理想の芯地を使っている。コートの襟の型紙は外回りのバランスが重要で、地衿は 1mm 控えてある。地衿芯は以前は、エラス芯といってテーラードと同じホルマリンで加工されたジュート麻をバイアスにカットして使っていたが、現在このエラス芯が劇薬指定で使えなくなり、似かよりになった。

コートづくりのノウハウはデザイナーになる以前、生産の経験によるところが大きい。もちろんAラインのシルエットと絶妙な着丈のバランスがこのコートの真骨頂。コートは他のアイテムと違い、打ち合わせが深くボタンが奥に付いている。台衿付きなので第一ボタンにかけて微妙にカーブしている。これは服の基本を熟知している証拠。
雨ブタのフラップ(ガンパッチではない)や雲型フラップ、背のヨークなどは古い英国のトレンチコートのデザイン。1枚袖ラグランはナチュラルショルダーを標榜するデザイナー三浦の拘りでもあり、研究され尽くしている。

素材はイタリアのコート素材の老舗 Olmetex社のバーバリーに拘り、同じクオリティを当初から使い続けている。使うほどに風合いも良くなり経年変化を楽しめる素材です。この会社は環境にも関心が深く、数年前には撥水加工の溶剤を環境負荷の高かったデュポン社製を止めて他社に切り替えました。撥水効果の劣化は少なく、少々の雨でもはじき快適です。
昔はレインコートの老舗B社も使っていましたが、今が高価で使えません。これだけ打ち込みのいいバーバリーは Olmetex社だけ。
数年前、このOlmetex社と三浦のコラボした素材がパリのプルミエール・ヴィジョンで発表されたことがある。長年築き上げられた信頼関係もあり、バーバリーの別注色でオリーブやラズベリーレッドをオリジナルでつくって好評だった。

縫製工場は、元々B社のバーバリーのコートを縫っていた工場で、近年最高のコートが仕上がった。工場泣かせの目の詰まったバーバリーで縫いづらく、ライナー付きでパーツも多く嫌がられる要素いっぱい。年々国内の縫製も難しくなる中、貴重な工場でマスターピースはつくり続けています。

 

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