Maison Agile.

マルセイユよりやってきました、Maison Agile。
初登場のフランスブランドです。

個人的には今シーズン一番の大きなトピックであり、久しぶりに心が躍った新しいブランドです。
Fuzz の伝統的なライン、今ではお店のメイン路線とは言えないかもしれませんが、20年以上、脈々と続いているフランスファッションへの傾倒部分に、新しい風が吹きました。

フランスという国だからこそ生まれる、センス、洒落っ気、矜持、その他。
頭で理解するより感性で受け止める系の、うまく説明できない魅力。
フランスの高級メゾンと南仏の地中海の薫りをバックボーンに持つ、女性デザイナーによるブランド、Maison Agile。前置き長めでご紹介します。

 

● Maison Agile
2022年スタート、フランス・マルセイユのアトリエです。
デザイナーの LAURA GIRBAL はプレタポルテのアトリエで長年にわたりモデリスト(パタンナー)としてキャリアを積み、自身のルーツであるマルセイユにて自らの小さなコレクションを開始しました。
地中海沿岸の色彩にインスピレーションを得て、自らのキャリアを生かしたパターンと素材調達を駆使し、デザイン、パターン、縫製まで、すべての工程を彼女自身が手作業で行っています。
特に使用される生地は、かつて在籍した高級メゾンの人脈を生かし、アトリエのストック生地や、カジュアルなブランドとは取引しないようなサプライヤーから調達され、特別なものや上質なものだけが選ばれています。

 


(デザイナーのローラ)

高級メゾンのプレタポルテ、つまりは普通の既製服ですが、オートクチュール(注文服)に対しての既製服ということで、高級服という意味合いを多分に含みます。
要するにデザイナーは、『フランスのモードファッションの世界』から来た人で、デザインのバックボーンはその流派であります。

そして、ここが重要なポイントになるのですが、高級メゾンの流派であることで、生地の調達に関して、個人的な伝手を持っており、ここにブランドの強み、魅力の中枢が宿っています。

 

Maison Agile は、デザイナーのローラがデザインして、自分でパターンをおこして、自分で縫製して仕上げる、という小さなアトリエブランドです。
この体制では大量に生産できないため、生地をまとめて買う必要もありません。すると彼女は、これまで培った人脈の中から魅力的な生地を少しずつ集めてくるといった手法をとることになります。

そして、その集めてくる生地というのが、高級メゾンに残っているストックや、そういったメゾンとしか取引をしないような生地商から中途半端に残ってしまった生地などであるということです。
簡単に言ってしまえば、かなり高価なファブリックを安く集めてきて使っていますよ、ということです。
ほとんどが残反とかデッドストックといった性格の生地なので、詳細な生地の情報はないものがほとんどですが、モードの世界では生地のウンチクなどをつらつらと語るのも野暮という話。見て触って良ければ良いという世界です。

やはり僕が魅力を感じるのは生地の魅力あってこそ。その詳しい説明ができてなくても、テキスタイルが発する上等な気配というは容易に感じることができます。
そしてその上等で面白いフランスの生地を、フランス人女性デザイナーの感性で服に仕立てるわけですから、やはり国内では狙ってもつくりだせない類いのニュアンスが宿ります。
もちろん、そのニュアンスそのものが好きか嫌いかが肝になるのですが、しかし理解の及ばないような感性を感じるという魅力は、まずひとつ大きな価値だと思います。

ということで、生地を安く仕入れてくるとはいっても、服としては充分高価ですので、前置きが長くなりました。

商品の説明については最低限でいきましょう。

 

現状、ブランドを代表するモデルというポジション、AGIEL JACKET。

Outline
ブランドの代表的なモデルとなるジャケットです。
ショート丈、ラウンドカラー、フロントはスナップボタン、両サイドにベントが入り、フロントのポケットはフラップはダミーで横向き。裏側の丁寧で美しいパイピングも見逃せません。
シックとポップが共存しながら、どこかフランスのオーセンティックなニュアンスを帯びる不思議な魅力を備えたジャケットです。
生地はミドルオンスのコットンデニム。中厚の美しい目面のデニム生地です。

 

Maison Agile – AGIEL JACKET *Denim
col : Indigo
size : M / L
price : 76,780 in tax

 

同じく AGIEL JACKET で別生地。

Outline
ブランドの代表的なモデルとなるジャケットです。
ショート丈、ラウンドカラー、フロントはスナップボタン、両サイドにベントが入り、フロントのポケットはフラップはダミーで横向き。裏側の丁寧で美しいパイピングも見逃せません。
シックとポップが共存しながら、どこかフランスのオーセンティックなニュアンスを帯びる不思議な魅力を備えたジャケットです。
生地はドライタッチのストレッチコットンツイル。ミドルウエイトからやや軽めの中厚地、オールシーズンファブリックとなります。

 

Maison Agile – AGIEL JACKET *Twill
col : Khaki
size : M / L
price : 72,380 in tax

 

シャツのモデル、SABIL SHIRT。
この感じでリネン100、すごい生地だということは分かります。

Outline
リネンのバンドカラーシャツ。
リネン100%、単色のエンボスのような織り柄、シャツ地としては厚みと重量感のあるしっかりしたものとなっています。
独特なパターンニングで、背面からサイドにかけてベントが入り、生地のドレープを促すつくりになっています。
フロント、袖のボタンはスナップボタン、シルエットは身頃をゆったりさせたボックス型。
シックとフォークロアが融合したような、不思議なニュアンスをまといます。

 

Maison Agile – SABIL SHIRT
col : Navy
size : M / L
price : 60,280 in tax

 

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いかがでしょうか。
こういった世界に触れると、カテゴリとか系統みたいなことが野暮に感じられ、良きものを格好よく、気持ちよく着よう、という自由さに心が躍ると思います。
どう合わせようとか、うまく着ようとか考えすぎずに、『サラッと着て個性ボーン!』の世界だよなと。
そして何より、ゴリゴリな重さそのものや希少度合いなどの『スペック的圧力』ではなく、数値化できない『なんとなく洒落てる感』で勝負しているのがファッションの国フランス的で憧れてしまいます。
説明できるディテールや数値ではなく、周辺の空気などまで含めた総合的なセンスの好さが全てである、的な。

大きいトピックとは言いつつも、そもそも本当に小さなブランドであり、セレクトするアイテムも少数ですし、万人受けするものでもないことも承知の上です。
今季と、次の秋冬の発注はしていますが、その先は売れ行き次第になってしまうので、どうなっていくか分かりません。
つまり、ブランドさんも Fuzz のセレクトも危なっかしいものではあります。

しかしながら、あらゆるものが値上がりし、ちょっといい服を買うとなると、それなりにしっかりした金額を払わざるをえなくなっている昨今、どうせ払うなら、しっかりした満足感を、というラインをつくっていくべきだという考えがあり、Fuzz としてのそのラインは、この方向は全然有りだなというのが僕の考えです。
こういうところでお店の個性が出るものですから、それなりの覚悟持って、できれば続けていきたいなと思っているのですが、さて現実はいかに。

興味有りなみなさん、是非チェックしてみてください!

 

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Fuzz
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